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2019-01

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イノセント・ボイス 12歳の戦場 (2004年/メキシコ、アメリカ、プエルトリコ)

無名の俳優オスカー・トレスが少年時代の体験をつづった脚本を、「メッセージ・イン・ア・ボトル」等で知られるメキシコ出身の監督ルイス・マンドーキが映像化したもの。主人公の少年を演じたメキシコ人少年カルロス・パディジャは、以前「聞き分けのない子供は嫌い」と宣言した僕でさえ満足する程、純真且つ強かな少年像を自然体で演じている。

1980年代の中南米エルサルバドル――そこでは日々政府軍と反政府ゲリラ組織が血で血を洗う内戦を繰り広げていた。11歳の少年チャバ(カルロス・パディジャ)は、父親が家を出たため、母親と妹弟を守らなければならないと云う自負心を背負い生きていた。しかし同学年の少年は次々と徴兵されていき、チャバにも徴兵の影は刻々と迫り来ていた......!?

概してエルサルバドルはスペインの支配以来内戦が絶えることがなかったのだが、この映画はそのなかでも軍事クーデターによるロメロ政権崩壊後に発足した革命評議会による暫定政府と、民族解放戦線との間で1980年から勃発したエルサルバドル内戦を描いている。いまの状況は冷戦当時の状況とは異なるものの、事態の収拾のために乗り出したのがやはりアメリカ合衆国だったことが、この映画の価値を高める一要因であり、いま我々がこの映画を観る意味のひとつであると思う。

この映画のなかでは政治的な概要を説明することはない。したがって基本的な概略を知っていた方が理解しやすいと思う。しかしあくまでも主人公は12歳になる前の少年である。故にその少年の視点から描かれた戦争であることもまた理解されたい。12歳で強制的に少年兵にされる切実さがあったからか、時にユーモラスであるものの、それは十二分に生々しく悲惨さを写している。

始めはまだ幼いが故の楽観さが残っていたが、生と死の狭間で揺れ動く生活のなかで次第に“たくましさ”を身に付けていく少年しかし最後まで銃を取ることのなかった少年は、やはり銃を取ることなくミシンを買った母の姿ににたのか――。その同じ手を持つ多くの人に平和が訪れることが望まれる。
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晋撰堂

Author:晋撰堂
晋撰堂は京極夏彦の京極堂シリーズにかぶれていた頃に命名。
自分の名前にも由来していますが、文化的娯楽作品から気が向いたものを取り上げてレビューを書いていこうと思います。たまに雑記と称して日々の雑念も放出します。
ただ問題は、ほとんど更新をしないということ。休眠状態を常としている現状ですが、もっと気軽に書けるよう努力してみようかと思ったのも、本日の気の迷いかもしれないです……

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